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2022.02.25

キャプティブ通信Vol.9 ロシアのウクライナ侵攻とキャプティブ

ロシアのウクライナ侵攻とキャプティブ

さて、今回のテーマは「治安」のリスクに対する保険についてです。一般的には「戦争、紛争」に対してはほとんどが免責、すなわち補償対象外というのが常識です。海上保険や船舶保険など一部の保険種目を除き、全ての損害保険で戦争・内乱・クーデター・革命は免責事項とされています。これは広域化かつ大規模な損害に繋がるため損害保険会社が支払いに耐えきれないためです。今回のロシア軍によるウクライナ侵攻により家屋や商業施設、工場等が破壊されても補償は受けられません。

 

ではこれらのリスクに何らかの補償の手立てはあるのでしょうか?

 

答えはYESです。戦争・内乱・クーデター・革命・暴動・テロなどを補償する「治安リスク保険(Political Violence Insurance)」という保険がグローバルで提供されており、多くの欧米企業が購入しています。
治安リスクとして企業が影響を最も受けるのは「事業中断損害」です。例えば、道路やライフラインの寸断による原材料の納入ができなくなる事や、人員避難による操業中止、営業停止などがあります。これらの事業中断損害も「治安リスク保険」では補償可能です。
「治安リスク保険」の歴史は比較的新しく、アメリカ同時多発テロ事件に端を発しています。

 

グローバルではある程度認知をされている保険ですが、日本国内においてはどうでしょうか?おそらくほとんどの企業が知らない状態だと思います。
それは日本の保険会社が積極的に販売していないからです。なぜなら、「治安リスク保険」は特殊なリスクのため引き受ける再保険会社も限定的なので、日本の再保険会社は再保険の手当ができないのです。言い換えれば、再保険の手配ができれば日本でも加入することができます。

 

これらのグローバルな保険商品や、その引き受けについてもキャプティブを活用すれば幅広く可能になります。この情勢をきっかけに、キャプティブをご検討される企業も増えてきております。一度、グローバルに展開をしている企業様や、検討されている企業様はご検討されていいかと思います。

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