ドル資産を海外で持つ価値
本日のテーマは、ドル資産を海外で持つ価値です。
ここ最近の為替の値動きが活発になってきておりますね。
先日の日経新聞で掲載されておりましたが、円の総合的な実力が約50年ぶりの水準に低下したというニュースが出ておりました。国際決済銀行(BIS)が2022年1月の実質実行為替レート(2010年=100)は、67.55と1972年以来の低水準と発表しました。実質実行為替レートは貿易量などをもとにさまざまな国の通貨の価値を計算し、物価変動も加味して調整した数値です。高いほど対外的な購買力があり、海外製品を割安に購入できることを示しています。
円の実質実行レートは円相場が初めて1ドル=70円台に突入した95年の150台が最高で、当時に比べ半分以下に低下しております。一体どこまで円が下落するのかは分かりませんが、円の価値が今後上がるという事は様々な観点から考えづらいことはお分かりいただけるかと思います。
キャプティブをご検討される方は、共通して「外貨を“海外法人”で持てる」というニーズを非常に強く感じております。外貨保有の割合を高めリスク分散をするという点で、キャプティブは活用方法として非常に高い評価をいただいております。外貨預金でもなく、海外法人で税対策や保険の適正化をしながら保有できるメリットは大きくなってきております。
一方で、円安且つ米国の急激なインフレにより設立コストや運営コストは円建ての場合は非常にコスト増になっていることも事実です。
この点は判断に迷うところかもしれませんが、個人的にはリスク分散のために外貨保有をできる限り早いタイミングでされることをお客様にはお勧めしております。