はじめに
損害保険会社が再保険会社に支払う手数料が2020年度から50%程度上がる可能性が高くなりそうです。損害保険会社は地震や豪雨などの自然災害に対して多額の支払いに備えて引き受けた契約の一部を再保険に加入することでリスクを低減しています。相次ぐ自然災害で保険金の支払いがかさんでしまうので手数料を上げていく方向のようです。
支払い要件を厳しくなることも
再保険への支払い手数料が高くなる以外にも保険料を据え置く場合もあります。その場合は再保険会社の支払いのハードルが上がります。そうしていくことで損害保険会社と再保険会社の間でも保険料の支払いや手数料なども含めて様々な調整をしていきます。
近年は地震だけでなく、台風や集中豪雨などの自然災害が明らかに増えています。そこから再保険会社の支払いの頻度・額ともに増えていて、このままでは再保険の運営自体が成り立たなくなる懸念があります。そのため再保険会社への手数料を上げていくことを検討するしかなくなってしまいました。
契約者の負担も大きくなる
再保険会社への損害保険会社への手数料の引き上げは、当然ながら契約者の損害保険会社に支払う保険料にも影響をしてきます。手数料の支払いが大きくなることで、損害保険会社の運営も厳しくなります。火災保険料なども高めになるのではないかと思われます。
また契約者の負担を減らすためにも、防災・減災などのリスク低減を企業自体も行っていかなければならなくなりました。新型コロナウイルスの影響も損害保険会社・再保険会社にいろいろな面で影響が出てきそうです。
参考資料:日刊工業新聞